インターネットでフルカスタムで依頼を受けたエリミネーター250です
エンジンは程度がよく、外装がぼろいベース車です
フルカスタムには最適な状態です

とりあえず不動車なので、基本である火と、キャブを見ます
火はばっちり
キャブはオーバーホール、ブラスト、ボルトステンレス化といつものパターンです

外装を剥いで見ました
フレームがなにやらおかしなことになっています
まあ、いいんですけどね

ステムをはずして、不要なものをカットします

そこで付きました
スプリンガーフォーク
スティード用の物をオーナーさんがヤフーで落としたようです

今回は結構大変でした
ステムのシャフトをエリミネーターのものに打ち変えて、
フォーク部分を切った張ったで、車高をあわせました

次にカクカクタンクの製作です
これはラインが違うということで、却下になったものです

そこで作り直したものがこちらです
ぼつになったものよりも、容量は増えました

ついで、マフラーも出来ました
エリミのノーマルはかなり複雑な形状で、左に出て、クルリンコして、下に、そして後ろに行くといったものです
根元から作り直しです

次にバッテリーケースを作ります
丸っこいイメージにしようと思いましたが、依頼者さんからの指示で角張りました

ステップはこの辺ですかね

リアフェンダーもフラットフェンダーではなく「丸みを帯びてるほうがいい」ということで、SRのノーマルを切った張ったです

バッテリーの固定が終わりました
ばっちりごろごろしません

キャリアをつけました
2人乗りとツーリング時の積載を考えてのことです

「細長いヘッドライトだ!!」ということで、これに決定です

サイドテールを作りました
最近、よくこれを作っています
流行なんですね

大体の形が出来ました

エリミネーター250のフレームのダウンチューブは飾りみたいなモンなんです
ラジエーターステーくらいの役目しかしておりません
今回、フォワードコントロールにし、そのフレームにステップを溶接するために、このフレーム自体の強度を上げておきます
地味な仕事なんですが、「折れる前に補強」
結局それが一番楽なんです

フットコントロール系を作っていきます
リンクのアームなんかを作って、合わせます

ということで、ここからはばらして綺麗にしていきます

エンジンをオーバーホールします
いつものようにバルブを鏡面にします

クランクケースを耐熱の黒に塗って、クランクサイドカバーはブラストです
このとき、ボルト類はステンレスに変えておきます

ピストンリング、バルブステムシール、ガスケット類を新品にし、バルブの擦り合わせ、タペット調整を済ませたエンジンをフレームに載せます
このように、基本はモンキーのように吊り下げ式なんです

両足を付けました
スプリングは再クロームメッキ、アーム類はブラックペイントにしました
このフォークは、依頼者さんがヤフーで買ってきた中古です
ベアリングが割れていたので、その入手がなかなかでした

サイドテールも黒にペイントです
よく売っているのは、アクスルシャフトに共締めなんですが、そんな大事な箇所のナットが半掛りになるのは怖いですし、チェーン引きにも影響するものもあります
LIGHTで作るのは、スイングアームに直接マウントします
ばね下箇所なので、強度も十分に保ちます

キャリパーはスティードの純正です
オーバーホール、パッド交換、ブラスト処理で最高の状態です

タンクも依頼者さんの希望で、黒ベースにシルバーラインです
いい感じに仕上がりました

大方のパーツが組みあがれば、配線と格闘します
ここで手を抜くとせっかくのスムージングや造形に大きな影響を与えます

完成しました
今回もかなりのお時間を頂きまして、依頼者さんには申し訳ない気持ちでいっぱいです
その分、がんばりましたから。。。

今回は依頼者さんの希望のパーツや、ベアリング、その他もろもろバックオーダーや欠品続きで部品が揃うまでに時間がかかりました

試乗した感じでは、エリミネーターらしくぶん回すほどに気持ちよくなってくるんです
250といえど、結構楽しいエンジンです

フレームやスイングアームは伸ばしていないのですが、車高を前後とも大幅に下げましたのでロー&ロングなスタイルになりました

ライディングポジションも足つきもかなりいいです

マフラーもなかなかのグッドサウンドです
エリミ君の250はマフラーを変えるだけで結構セッティングが変わってしまいます
今回はパワフィルもつけているのですが、ノーマルフィルターでも吹け上がらなくなるんです

今回はジェットを上げすぎて燃費が悪くならないようにパワフィルに屋根をつけて空気を吸いすぎないようにしています
雨天の屋根にもなって一石二鳥です

サイドテールは依頼者さんの希望でしたが、こうなってみるとこれしかないです
フェンダー上にこの白いプレートが来るのは嫌すぎますね

オートバイにはどうしてもカスタム出来ない箇所がいくつかあって、ナンバープレートもそれに属します
当たり前ですけどね

空気の量を絞った分、ショーティーサイレンサーでは抜けがよすぎるため、中に一回り細い筒を設けて調整しています
これまた消音効果もあり一石二鳥なんです

細長いタンクに合わせてヘッドライトも細長タイプです
極力、下のほうにマウントすることによって低いラインを全体に反映しています

前から見ると、スプリンガーフォークの存在感でどっしりと見えるんです


エリミネーターはもう何台カスタムしたか忘れてしまいました
LIGHTではSRと同じくらいやっているかもしれません
その理由は単純に僕が好きだからなんでしょう

誰にでも好きなエンジン、スタイル、性能というのがあると思います
どうか、自分に合ったバイクと出会ってください
それが超不人気車かもしれませんし、フルカウルのレプリカか、SRやハーレーかもしれません

それに出会わずにバイクを降りてしまのはなんとも寂しい話です

流行や人気の車種に飛びつくのではなく、そんなバイク選びを当店はお勧めします
もしそれが超不人気車だった場合、そしてそれをカスタムしたくなった場合 LIGHTはきゃっきゃ言って仕事するんでしょう

グーバイク誌さん 掲載ありがとうございます

バーニング誌さん 掲載ありがとうございます